肺炎と肺炎球菌について
肺炎と肺炎球菌について

肺炎は、がん、心臓病、脳卒中、老衰等と共に日本人の死亡原因の上位(厚生労働省調べ)を占める疾患であり、特に高齢者や持病をお持ちの方にとっては、いかに予防するかが重要です。
肺炎の原因は主に『感染性』と『非感染性』の2つがあり、特に前者である感染性肺炎は大半を占めており、その対策は重要です。
感染性肺炎の中でも肺炎球菌はその名の通り肺炎を引き起こす代表的な細菌となります。
肺炎球菌によって引き起こされる感染症の総称です。
この菌は健康な人の鼻や喉にも潜んでいますが、免疫力が低下したときに肺に入ると「肺炎」、血液に入ると「敗血症」、脳を包む膜に入ると「髄膜炎」といった、命に関わる重篤な合併症を引き起こします。
成人の肺炎の原因菌として最も頻度が高く、かつ重症化しやすいため、ワクチンによる予防が強く推奨されています。
これまで、成人向けの肺炎球菌ワクチンには主に以下の2種類がありました。
多くの型をカバーしますが、免疫の持続期間が短く、5年ごとの再接種が必要です。
自治体等の補助が出る事も多い薬剤です。
宝塚市の定期接種で受けられるワクチンは本剤です。
免疫の記憶が残りやすく効果が長持ちしますが、カバーできる型に限りがあります。
「キャップバックス」(PCV21)は、2025年10月から発売された新しい肺炎球菌ワクチンです。
従来のワクチンと比べて、より多くの種類の肺炎球菌に対応できるように開発されています。
キャップバックスは、特に日本で問題となる血清型を選定し、これらを多く含んでおり、従来のニューモバックス(23価)よりも高いカバー率(約55.6%→約80.3%)が期待されています。
「結合型ワクチン」という種類に分類され、体の中に免疫の記憶をしっかり作ります。
そのため、ニューモバックスのように「5年ごとに打ち直す」必要がなく、長期的な予防効果が期待できます。
すでにニューモバックスやプレベナーを接種された方でも、1年以上間隔をあければキャップバックスを接種することで、より強固で幅広い免疫を獲得することが可能です。
特に以下のような肺炎のリスクが高い方に、新しいキャップバックス(PCV21)の接種は有効です。
また以下のような方も良い適応です。
キャップバックスは現在、「任意接種(自費)」となります。