
インフルエンザ/新型コロナ予防接種
インフルエンザ/新型コロナ予防接種
任意、定期ともに2025年10月1日~2026年1月31日となります。
Web又はお電話でのご予約を受け付けております。
接種予約可能時間及び人数は以下の通りです。
【インフルエンザワクチン】
【コロナワクチン】
インフルエンザについては従来の不活化ワクチン(注射)に加えて、今年は鼻へ噴霧するタイプのフルミスト点鼻液の接種も行います。
各ワクチンの対象年齢、接種回数、費用は下記の通りです。
※すべて税込み価格です。
当院では2歳以上の方が対象です。
※以下の方は定期接種のため1,500円/回(1回接種)
※以下の方は定期接種のため8,000円/回(1回接種)
12歳以下でインフルエンザ不活化ワクチン(注射)を受けられる方は、2~4週間隔で、最終予約日(1月31日)までに必ず2回分ご予約いただくようお願いします。
フルミストは、インフルエンザワクチンの1つで2024年から日本でも販売が開始されました。欧米では注射の不活化インフルエンザワクチンと同様に、インフルエンザウイルスに対する予防接種として以前より広く使用されており、安全性・有効性ともに確立されたワクチンです。
ワクチンのタイプとしては『生ワクチン』であり、弱毒化/増殖しにくくされたインフルエンザウイルスを用いて免疫を誘導します。 特徴的な事に、本剤は『鼻にスプレーするタイプ』であり、従来の注射薬と比べて接種に伴う精神的/身体的苦痛が軽減されます。 また後述しますが、インフルエンザウイルスは一般的に鼻の粘膜から侵入しますが、フルミストではその鼻にワクチンを噴霧し免疫を誘導するので、より高い感染防御効果が期待できます。もちろん、血液内にも免疫が誘導されるので、感染/発症してしまった場合でも、その症状を緩和させると言われています。加えて、効果の持続も皮下注射によるワクチンより長いと報告されており、皮下注射の効果(約5か月間)に対し、フルミストでは約1年効果が持続するとされています。
弱毒化された生ウイルスを投与するため、軽い風邪のような症状が数日間見られることがあります。具体的にはワクチン接種後3日~7日までに3~4割の方に、鼻水、鼻づまり、せき等の症状が出ます。また1割以下の方にはのどの痛み、頭痛、発熱などの症状が現れます。まれに、ショックやアナフィラキシーなどの重大な副反応が現れることもあります。 いつもと違う体調変化や異常を認めた場合は、速やかに医師にご連絡ください。
フルミストは注射ではなく経鼻投与の生ワクチンなので、他のワクチンとの間に接種間隔を空ける必要はないとされています。 当院では、副反応が生じた際の原因薬剤同定のため、他のワクチンとの同時接種は基本的に行っておりません。
添付文書上では重度の喘息を有する者又は喘鳴の症状を呈する者における接種には注意が必要とされています。 一年以内に喘息発作を起こしておられる方には従来通りの不活化ワクチンの接種をお勧めいたします。
フルミストは生ワクチンであるため、稀ではありますがインフルエンザ感染症の発症や他者にインフルエンザを感染させる可能性があります。特に後者への対策として、接種後1~2週間は重度の免疫不全者との接触は避けてください。
従来の不活化ワクチンは主に発症や重症化を予防する事を主目的に設計されています。具体的には、血液中にIgG抗体と呼ばれる抗体を誘導し、体内に侵入したウイルスの増殖を抑制することで、その目的を果たします。 これに対してフルミストは、ウイルスの侵入経路である鼻粘膜に弱毒化ワクチンを噴霧してIgA抗体を産生させます。このIgA抗体は、粘膜におけるウイルスの付着と増殖を直接阻止する働きを持つとされます。これによって、フルミストは発症の前段階である感染そのものを予防する効果が得られます。 さらに不活化ワクチンと同様に血液中のIgG抗体も誘導する事が可能ですので、感染したとしてもその後の発症や重症化抑制の効果も期待できます。 さらに、生ワクチンを用いた免疫誘導では、細胞性免疫と呼ばれる抗体とは異なる免疫も刺激します。この働きにより、ウイルスの型の違いにもある程度対応できるようになり、予防効果の範囲も広くなる事が期待できます。
項目 | フルミスト | 不活化ワクチン |
---|---|---|
接種方法 | 経鼻噴霧 | 皮下注射 |
接種時の苦痛 | 苦痛は少ない | 針を刺す痛みがある |
接種回数 | 1回 | 13歳以上:1回 13歳未満:2回 |
予防効果 | 感染予防 発症予防 重症化予防 |
発症予防 重症化予防 |
作用機序 | 液性免疫(IgA、IgG)、細胞性免疫 | 液性免疫(IgG) |
持続期間 | 約1年 | 約5ヶ月 |
対象年齢 | 2歳~19歳未満 | 生後6ヶ月以上 |