風邪にまぎれる肺炎|つだクリニック|宝塚市の内科・外科・消化器内科

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風邪にまぎれる肺炎

風邪にまぎれる肺炎|つだクリニック|宝塚市の内科・外科・消化器内科

皆様こんにちは。

つだクリニック院長の津田です。

開業して3ヶ月目も終盤に入りました。少しずつ地域の皆様にも知っていただけているのか、受診される方は徐々に増えているように感じます。

また、気候的には急に寒くなり、発熱の患者様が徐々に増えております。多くは一般的な風邪ですが、その中には肺炎に罹患されている方がおられ、個人的にはその頻度が高いように感じます。

急性肺炎

急性肺炎はその名の通り肺がなんらかの原因で急激に炎症を起こし、各種呼吸器症状が出現する疾患です。多くの原因はウイルスや細菌の感染ですが、特に細菌が多く、肺炎球菌、インフルエンザ菌、肺炎マイコプラズマ、肺炎クラミジア、黄色ブドウ球菌などが主な原因菌とされます。

感染経路としては、感染した人の咳やくしゃみなどの飛沫によって感染する「飛沫感染」や、感染した人が触れた場所を触って口や鼻に触れることで感染する「接触感染」などが代表的です。

治療は前述のように細菌が原因となることが多いので、抗生剤加療が重要となります。また、高度炎症があったり呼吸状態が悪い場合は入院加療も必要になります。

当院の肺炎の傾向

病院勤務時代に診療してきた肺炎の患者様の多くは高齢者の方でしたが、クリニックで診療していて遭遇するのは、10代~50代とお若い方に多いです。特に10代~20代に接することの多い方、学校の先生や若い子を持つ親世代に多い印象です。

私自身の診療形態が変わったこともあると思いますが、今年はマイコプラズマが流行しているので、これが若年発症の原因ではないかと考えられます。

マイコプラズマ肺炎

肺炎マイコプラズマと呼ばれる細菌が気道に感染することで発症する肺炎です。ペニシリンなどの代表的な抗生剤が効かなかったり、経過が長く軽症であることも多いので一般的な細菌による肺炎と区別して『異型肺炎』と呼ばれることもあります。

年間通して罹患する可能性がありますが、晩秋から早春にかけて多くなり、好発年齢は幼児期、学童期、青年期といった若者が中心です。

感染経路は飛沫感染と接触感染によりますが、濃厚接触が必要と考えられており、インフルエンザや新型コロナウイルスのような大流行を起こすことは考えにくいです。潜伏期は通常2~3週間で、発熱、全身倦怠、頭痛などで発症し、3~5日経過してから咳が出始めることが多いです。当初は空咳ですが、徐々に強く痰がらみとなり、3~4週間と長く続きます。一見して風邪のような症状で肺炎にしては元気な事も多い事が特徴とされますが、重症肺炎となることもあります。

治療には肺炎マイコプラズマに効果のある抗生剤を一定期間内服する事が必要となります。

当院では症状の経過や診察で肺炎が疑われる場合、レントゲンやマイコプラズマの迅速検査、血液検査などを用いて診断を行い、場合によってはCTでさらなる精査を行い治療へと繋げています。

当初は風邪として加療されたり、御自身で様子を見ていても中々改善が乏しい場合、肺炎の可能性があります。症状が気になる方は当院へご相談ください。